ブログ

Blog

取材の現場から①
ペロブスカイト太陽電池で、街全体が発電所に

ペロブスカイト太陽電池というのをご存知でしょうか。
まるでフィルムのように薄くて軽く、折り曲げたり、壁に貼ったりすることができる太陽光パネルです。

世界で初めてこの電池を発明し、将来のノーベル賞候補ともいわれる桐蔭横浜大学の宮坂力(みやさか・つとむ)特任教授に、ある企業の広報誌の取材でお話を伺いました。

現在、広く普及しているシリコン系太陽電池はパネルに一定の厚みがあり、重量もあるため設置する場所に制約がともない、また曇りや雨の日には十分に発電できないといった弱点があります。

ペロブスカイト太陽電池はそうした欠点をことごとく解消し、夜間に部屋の光だけでも十分に発電ができるという優れもの。
ですから、建物の壁や一般家庭のベランダ、部屋の中、車の屋根など、どこにもでも貼れて、帽子や洋服などに取りつければ、歩きながらスマホに充電することなども可能になるのだそうです。

いわば、街全体が発電所になる。そんな次世代の太陽電池であると、宮坂教授は言います。

ペロブスカイト太陽電池の主な原料となるヨウ素は100%国産可能。なにしろ、日本は世界第2位のヨウ素生産国です。エネルギーの自給自足にも貢献しそう。
富士経済の調べによると、ペロブスカイト太陽電池の市場規模は2035年に1兆円に達するとか。技術立国 日本の面目躍如に期待したいですね。